Notes
オーケストラの編成表の読み方
――2222・4231とは?
オーケストラ作品の編成を見ると、2222-4231-Timp.-Strings、あるいは 2.2.2.2-4.2.3.1 のように、数字を並べて書かれていることがあります。
これは、必要となる楽器とその人数を簡潔に表したものです。数字の並ぶ順序が分かると、作品のおおよその編成を短い表記から読み取れるようになります。
2222は木管楽器
最初の4つの数字は、基本的に木管楽器を表します。
2 Oboes
2 Clarinets
2 Bassoons
つまり 2222 は、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットが各2名という意味です。並び方は、オーケストラの総譜で一般的に使われる木管楽器の順序と同じです。
この木管編成は、二管編成の基本的な形です。
4231は金管楽器
木管の数字に続く 4231 は、基本的に金管楽器を表します。
2 Trumpets
3 Trombones
1 Tuba
したがって 2222-4231 と書かれていれば、木管は各2名、金管はホルン4、トランペット2、トロンボーン3、チューバ1という編成を読み取ることができます。
ただし、二管編成だから金管が必ず4231になるわけではありません。二管・三管といった呼び方は基本的に木管の規模を表し、金管の人数は作品によって異なります。
数字の後には何が続く?
木管と金管のあとには、ティンパニ、その他の打楽器、ハープ、ピアノなどが記され、最後に弦楽器が示されることがあります。
この場合は、木管 → 金管 → ティンパニ → その他の打楽器 → ハープ → 弦楽器、という順に読めます。
区切り方や略号は出版社やカタログによって異なり、ピリオド、ハイフン、スラッシュなどが使われます。表記そのものよりも、各数字がどの楽器群を示しているかを確認することが大切です。
2222だけでは分からない楽器もある
ピッコロ、イングリッシュホルン、バスクラリネット、コントラファゴットなどの扱いには注意が必要です。
たとえばフルート奏者の一人がピッコロに持ち替える場合、単純な 2222 だけでは、その持ち替え情報まで分からないことがあります。括弧や補足記号で持ち替えを示す方法もありますが、表記法は出版社によって一定ではありません。
そのため、実際に演奏する作品を選ぶときには、数字の略記だけでなく、詳細な Instrumentation(楽器編成) も確認する必要があります。
弦楽器の人数は?
2222-4231 を見ても、第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスの人数は分かりません。
弦楽器については、日本では8型・10型・12型などの表現で編成規模を示すことがあります。したがって、二管編成だから弦楽器が必ず何人、と決まっているわけではありません。
《あさひ》の場合
MSCOMPOSEのオーケストラ作品《あさひ》では、木管に2 Flutes、2 Oboes、2 Clarinets in B♭、2 Bassoonsを使用しています。この部分は 2222 と表すことができます。
2 Flutes
2 Oboes
2 Clarinets in B♭
2 Bassoons
4 Horns in F
2 Trumpets in B♭
2 Trombones
Timpani
Harp or Piano
Strings
《あさひ》の金管にはチューバを使用せず、トロンボーンも2名です。そのため、この記事で例にした 2222-4231 そのものではありません。
約2分8秒の短い作品で、作品ページでは35秒の音源を試聴できます。
まとめ
2222 は、2 Flutes / 2 Oboes / 2 Clarinets / 2 Bassoons。
4231 は、4 Horns / 2 Trumpets / 3 Trombones / 1 Tuba。
したがって 2222-4231 という表記から、木管と金管の基本的な人数を読み取ることができます。
ただし、持ち替え楽器、追加奏者、打楽器、鍵盤楽器、弦楽器の人数などは別途確認が必要です。数字の略記は編成を素早く把握するための入口と考え、実際の演奏や選曲では詳細な楽器編成まで確認すると確実です。